2018年8月9日、『50 代から実る人、枯れる人』著者の松尾一也さんと、『自分を最高値で売る方法』著者の小林正弥との著者対談が行われました。一生枯れない人間力の磨き方についてお伺いしましたので、どうぞ対談をお楽しみください。

30年以上「人間学」を探求する、松尾一也さんとは?
長期間活躍する人は、目に見えない資産を増やしている
起業20年頃から「人間学」のニーズが急速に高まる
一流の人たちとの関係が切れない秘訣とは?
一瞬だけ最高値になってもダメ
金を残すのは下、仕事を残すのは中、人を残すのは上

30年以上「人間学」を探求する、松尾一也さんとは?

小林 : こんにちは。小林正弥です。今回、私の初めての著書『自分を最高値で売る方法』、こちらの出版を記念して、今までお世話になったメンターの方々にインタビューをさせていただいています。僕が最安値だったとき、仕事や人生で悩んでいたときに、非常に大事なことを教えてくださった方々にインタビューをしています。本日はルネッサンス・アイズ代表の松尾一也さんにインタビューをしていきます。よろしくお願いします。

松尾 : よろしくお願いします。

小林 : まず僕から、松尾さんのご紹介をさせていただきます。松尾さんは会社経営をやりながら、人間教育の著書を出されていらっしゃいます。会社は創業から31年目ということで、一貫して人間教育をテーマに、素晴らしい講師やリーダーの研修プロデュースをされています。

松尾 : 教育事業ということで、講師陣をネットワークして現在950名いますが、それを企業、自治体、学校、病院にコンテンツ提供するというビジネスモデルです。あわせて私も本を書いたり、全国で講演をしています。

【松尾一也さんのプロフィール】

(株)ルネッサンス・アイズ代表取締役社長
NPO法人日本政策フロンティア理事
一般社団法人日本プロトコール&マナーズ協会専務理事

大学時代より東洋思想を学び、あわせて世界各地を旅して「人間学」に目覚める。富士通を退社後、竹村健一氏、渡部昇一氏、本田健氏、岸見一郎氏、コシノヒロコ氏など文化人、財界人の講演会を企画開催し、現在では950名に及ぶ講師陣ネットワークを築く。

26歳で起業し、一貫して「人間学の探求」をライフワークにした、「学びをプログラムさせる」専門家。シアトル ワシントン大学(UW)でワールドクラスのリーダーシップ論を学び、一流の人物たちから薫陶を受けた英知をもとに「人づくり」に専心している。

聞く人それぞれの価値観を大切にしながら、人間力(成長、幸福、出逢い、繁栄) の要諦をわかりやすく解説。企業や官公庁にはリーダーシップ、モチベーション、コミュニケーションなど「人と組織の成長」にフォーカスして、年間100講演、ここ10年で1,000回を目標にしている。

週刊「東洋経済」“本誌が選んだ50選”講演者リストに選ばれる。現在、次世代リーダー育成プラットフォーム「Nexting」を展開中。

◇主な著書
『出逢い力-あなたに逢えてよかったと言われる人生』(明日香出版社)
『トップリーダーが実践している 奇跡の人間育成』(きずな出版)
『50代から実る人、枯れる人』(海竜社)
◇寄稿「トップが綴るわが心の支え」「トップが綴る私の夢 会社の夢」
「トップが綴る仕事の指針 心の座標軸」(PHP研究所)

【ホームページ】
株式会社ルネッサンス・アイズ
Nexting

長期間活躍する人は、目に見えない資産を増やしている

小林 : 今回『自分を最高値で売る方法』という本を出させていただきまして、「最高値」や「値段」という数字的なものが前面に出てきてはいますが、僕が松尾さんに教えていただいたことは、目に見える数字だけではなく、目に見えない人間関係や、自分の知識や知恵を蓄えていくことの大切さです。会社の決算書には載らない、目に見えない資産を蓄積していく大切さを、長年教えていただいています。先日、日経新聞にも掲載された、松尾さんの『50代から実る人、枯れる人』という本があります。松尾さんご自身、人間としても会社の経営としても、何十年と健全に発展されていると思いますが、長期間活躍している人は、目に見えないものにどのように投資しているのか、その辺りについて今日は教えていただければと思います。

松尾 : 私も小林さんと同じく20代前半で独立しましたが、うまくいきませんでした。仕事もうまくいかないし、体も壊すし、事業継承もうまくいかず、黒星続きでした。そのとき思ったのは、二度とない人生をいかに生きるか、自分とは何者かということを探求したいということで、これをビジネスにしようと思いました。当時あるベンチャーの社長に「松尾くんのやっているビジネスでは、ビルは建たない」と言われ、ビルを建てたいというわけではなかったのですが、自分を磨いていこうとか、高めていこうと思い定め、ずっとやってきました。そんな中で、竹村健一さんや渡部昇一さんなどいろんな出会いがありました。人的ネットワークが広がっていって、そういう方々を企業や自治体に紹介することがビジネスになりました。

起業20年頃から「人間学」のニーズが急速に高まる

松尾 : 面白いもので、最初の頃は、人間力や人間学というものを企業に持っていくと、宗教っぽいということで扱いづらいと言われました。今では人間力というのは共通言語になりました。目には見えないところを一意専心、日々飽きずにやっていたら、20年たった頃からマーケットバリューが出てきたんですね。素晴らしい人たちの叡智をまとめて紹介する機関があまりないということで、選ばれています。

ネットは日々進化していますが、結局、人が一番の栄養ということで、どんどん認められていき、今ではおかげさまで人材育成のエキスパート集団になりました。本田健さんや、『嫌われる勇気』の岸見一郎さん、サッカーでおなじみの松木安太郎さんなどの外部講演もマネジメントさせていただいています。振り返ってみると、いろんなものが積み重なってビジネスが続いています。今、ITが高速で進む中で、人間同士がライブで会うとか、ライブで学び合うということが、ものすごく価値が高まってきて、バリューが出てきていることを実感している50代です。

一流の人たちとの関係が切れない秘訣とは?

小林 : 知の巨人、大御所の人たちとずっとお仕事をされ、かつその関係が今も切れず、講師の方も950人登録されていらっしゃる。人間と人間の交流がすごく大切だと僕も教わりましたが、新しい人と関係を築くとか、松尾さんのように超一流の人と関係を持つというのは、普通の人からするとちょっと怖いなという印象があると思います。どのようにすれば、一流の人たちと人間関係を築けるのか、一流の人たちとお仕事ができるのか、その辺りについて教えていただけますか。

松尾 : 一つ自分でできることは、素直な気持ちを持つことを大事にして、いろんな人と出会う中で、周波数を合わせることを心掛けています。日頃自分も磨かないと、周波数が合わないし、自分の中で何か与えられるものを探して、微力でいいので何か与えようということで、出会いを重ねてきました。あと人間力というのは、一つは生きる力、もう一つは人間的魅力で、この両方を自分でメンテナンスしていないと、言ってる本人が枯れてきてしまうので、365日、そういうことを念頭に置いてやってきたら、一つの形になったということです。

一生枯れない人間力の磨き方

小林 : 僕もベストセラーになっているこちらの著書『50 代から実る人、枯れる人』を読ませいただきました。50代と書いてますが、全ての年代で大事なことが書かれていると思いました。人間力を磨き続けるポイントを、ダイジェストでぜひ教えていただけますか。

松尾 : 実る、枯れるというのが一つのテーマです。実る、というと、どうしてもお金持ちとか超エリートという尺度がありますよね。それはそれで素晴らしいのですが、大事な観点は心身ともに元気であるということと、心の平穏と、いい人間関係を持っていることで、それを実現している人は、人間の魅力もあるし、生きる力もあります。そういった人が結果として、社会から最高値で求められて、生かし合うということだと思います。実る観点というのは、目に見えないところを、日頃大事にしている人だと考えています。それを粗末にしている人は、時間とともに根腐れして、残念だけどフェードしていくと思いますね。

小林 : 何十年単位で、人の栄枯盛衰を見ている松尾さんならではの言葉ですね。

一瞬だけ最高値になってもダメ

松尾 : もう一つお伝えしたいのは、最高値で売るというのは非常に素晴らしいと思いますが、これは刹那、瞬間ではなくて、永続的に実現させるということがテーマですよね。なので、どうしたら遠くまでゆっくりいけるかということは、31年営んできて、大きいテーマだと思っています。

小林 : 最後に、これからの松尾さんのビジョン、どういうところを目指されているのかを、お聞かせください。

金を残すのは下、仕事を残すのは中、人を残すのは上

松尾 : 教育、教える、学ぶということは、一番この世の営みで尊いことだと思っています。震災後の東京をつくった有名な人物である後藤新平も、“金を残すのは下、仕事を残すのは中、人を残すのは上”というメッセージを残していますが、やっぱり人を活かすためには、人づくりが一番大事だと思っています。私も50歳を過ぎたので、今まで学んだことを伝えて次の人に渡す、次の社会をつくるということで、Nextingというブランドを考えています。誰がというより、そういう社会のシステムをつくっていく、教育プラットフォームをつくっていくというところに夢を感じてやっています。

小林 : Nextingは僕も参加させていただいてますが、いろんなトップリーダーの方たちがいらっしゃいますよね。

松尾 : 『ビリギャル』の本を書かれた小林さやかさんとか、デザイナーのコシノヒロコさんとか。世の中にキラ星がいっぱいいて、そういう人たちとの出会いの場をつくるというのは、私の役目かと思っています。

小林 : 出会いの場、学びの場をプロデュースされるというでしょうか。

松尾 : 今思うと、若い頃から本当にこれが好きで、やっぱり好きなことはやめられないですね。

小林 : 僕も引き続き学ばせていただきたいと思います。

松尾 : この『自分を最高値で売る方法』は1つのツールとして最高のスキルなわけですが、ミッションなどを読むと、おそらく小林さんの根底には熱いものがあると思うので、これからに期待しています。

小林 : ありがとうございます。松尾さんのルネッサンス・アイズやNextingの活動については、上記プロフィール欄にURLがありますので、そちらからご覧になってください。今日はありがとうございました。

松尾 : ありがとうございました。